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これでも私は
最近始めたこのサイト。
「30歳の人妻です。今晩OKです」
何件かの返事の書き込みがあったが、こちらの携帯番号を入れて返送してやる。
女は一見愛想の無い返事の方が惹かれる確立が高いのだ。
愛想の良い書き込みも構わないがこのパターンが好きだ。
そして俺の予想通りに、夜の9時過ぎに携帯が鳴った。
「サイト者のですけど…」
電話から落ち着いた女の声が聞こえてくる。
今夜は夫が泊りがけの出張で3歳の子供は近所の実家に預けているという。
初めから会うつもりで電話をかけてきたようだ。
「これはやれるな…本物だ」俺は確信を持った。
「これから会いましょうよ」と誘うと、
「ええ…」女は少し戸惑いながらも、OKした。
少し遅れて待ち合わせ場所に女は現れた。
こちらを見てニッコリと微笑んだ。
「初めまして。文美と言います、よろしく」
夫が初恋の相手で結婚後も不倫の経験は無く男性経験は夫一人だけだと言う。
最近やっと携帯を持つようになり、
このサイトの広告を見て好奇心からアクセスを始めたようだ。
サイトを利用したのは今日が三回目で、他に会った人もいないと言う。
その後、暫くは他愛も無い話を交わしながら喫茶店で時間を潰した。
「奥さんもっと静かな所に行きませんか?駄目かな…」
さり気無く呟くと文美は一瞬ちらっとこちらを見たが
後は黙ったままで真っ直ぐに前を見詰めている。これは間違いなくOKのサインだ。
俺は無言のまま真っ直ぐにとあるラブホテルに二人で消えていった…